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コミュ障は治せる!? 人気ラジオアナウンサーから学ぶ、毎日を楽しむための会話術。:吉田尚記「なぜ、この人と話をすると楽になるのか」を読んで。

僕もいわゆるコミュ力がそう高くはない人間でして。いやはや、つい読み進めてしまいました。

元々コミュ障でありながらも、まさに「おしゃべり」が1番の仕事であるアナウンサーとして大成するまでに至った、ニッポン放送アナウンサー・吉田尚記さんによる、会話を楽しむためのマインドやそのコツが書かれた1冊です。

自己顕示欲を捨てよ。「面白い人間だと思われたい」から、話すのが怖くなっていく。

吉田さんは、コミュ障だった頃の自分をこう話しています。これ、まさにコミュ障の典型的な悩みですよね。僕もすごく分かります。

コミュ障のぼくの症状は、具体的にどんなものだったか。まず人から「つまらない」と言われるのが怖い。人と会うことが非常に苦手でした。

 

そして読んでてとても考えさせられたのが、この一節。

人から「つまらない」と言われるのが怖かったのは、その裏に、そもそも「おもしろいと思われたい」という欲が歴然とあったからなんです。

そうなんですよね。逆に言えばそういうこと。無意識に抱いてしまいやすいんですよね、この気持ち。

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photo credit: Syrian Refugee via photopin (license)

そんな自分を大きく見せたいという「自己顕示欲」を吉田さんが克服したのは、アナウンサーという職業を必死で全うしようとする中だったと言います。

ラジオのアナウンサーというのは、声をかけるのが怖いからといって黙ったままですむ職業ではなかったんです。あたりまえのことです。イベント会場や街頭ロケへ行って、片っ端から声をかけ何度も気まずい思いをする。悩む。でも途中で止めるわけにいかない。声をかける。気まずい。悩む。そのくり返し。

(中略)

でもそうしているうちに、自分のことがいつしか、どうでもよくなってきたんですね。

(中略)

ぼくに興味がある人なんかいないんだってことを、あきらめではなく事実として、肌で知った。そうしたら自己顕示欲が干乾びていったんですね。「つまらない」と言われるのが怖くなくなっていた。それがまず最初の、大きなターニングポイントだったように思います。

 

僕も昔に比べると少しずつ、コミュ障を改善できているんじゃないかなとは思うのですが、そんな中で確かに僕も、この「ぼくに興味がある人なんかいないんだ」といった感覚は持てるようになってきていた気がします。

誤解ウェルカム。間違いを恐れず「先入観」は積極的に出すべし。

先入観って、ステレオタイプなんてワードを使うと特にそうですが、悪いイメージがありますよね。持つべきでない、フラットな気持ちで人には接するべきだ、みたいな。

ところが本書ではこのような指摘がされています。なるほど。

人にしゃべらせる方法を考えたときに、先入観は持っていたほうがいい。もっと言えば、先入観はむしろ間違ってるほうがいいかもしれないくらい。なぜか? 人は間違った情報を訂正するときにいちばんしゃべる生き物だからです。

(中略)

ヒップホップ系の人に「怖い人だと思ってました」っていう先入観。事実いまも怖いと思ってる。ヘタなこと言ったら怒られそうな感じ。でも実際に「怖いんですよ」って先入観を投げ出してみたとき、「ああそうだよ、オレは怖いよ!」なんて人はまずいません。「それは違うよ」って訂正からはじまって会話が弾むんですね。

確かにそうですよねー。実際の今までの会話とか見ていても、ほんとこんなときありました。訂正するの、結構楽しいんです。

コミュニケーションの定番技は「興味」→「質問」のコンボ。

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photo credit: who am i? via photopin (license)

質問されれば、当然ふつうは答えを返します。「質問」は、会話を簡単に進ませることができる、基本ながら重要な技なんですね。

時間が繋がる会話をするにはどうすればいいのか?

その答えはじつにシンプル。質問すればいいんです!

(中略)

話題をどうしようと考えるから、会話の難しさに囚われてしまう。会話における本質的な問題は、じつは「質問」に凝縮されるんです。目のまえにいる人が自分の話を聞いてくれて、いろいろと質問してくれて、うれしくない人なんていないでしょう。

(中略)

話題は常に相手の側にある。相手のために質問をすればいいんです。もし逆に相手が質問してくれたらしゃべりやすいでしょう。おたがいに質問を出し合えれば、より気まずさを回避することができるんです。

 

そして、質問を生み出すためには、当たり前ですが「興味」を持つ必要があります。しかしこの「他人に興味を持つ」ということに対して高いハードルを感じるのも、コミュ障の典型的な悩みなんじゃないでしょうか。

しかし、本当はそんなに難しく考えることでもないんですよね。多少盛っても、かりそめでも構わない。そしてここでも先入観というものを、大きく出していってOKと。

質問をするときにいちばん重要なのは、かりそめでもいいので相手に興味を持つことです。

(中略)

たとえば相手がとても素敵なシャツを着ている、破れたジーンズはビンテージ物かな、スニーカーもよく履き込んでるし、でもちょっと疲れていそう。これらは全部見た目ですよね。勝手な先入観、偏見です。ぼくが「かりそめでもいいので相手に興味を持つ」というのは、その程度のことです。

目に見えるところから「そのシャツどこで買ったんですか?」って訊くことは、ふつうにできますね。そのレベルから身に着けているものを経由して、「最近、お忙しいんですか?」くらいまでなら十分行けるでしょう。

そう考えると、すごく気分楽になりますね。

コミュニケーションはきっと楽しくできる。楽しくしていくきっかけを作ってくれる1冊です。

コミュニケーションって、たぶん指数関数的に上手くなるんじゃないでしょうか。初めにちょっと勇気を出して頑張れば、その楽しさが分かって、話すのが上手くなって、また話すのが楽しくなって、加速度的にまた上達して、の繰り返しみたいな。

この本は、精神的なところからちょっとしたテクニカルな部分にも触れられており、楽しいコミュニケーションの世界への初めの1歩を踏み出す勇気を与えてくれるような、そんな1冊になっています。

「コミュ障を治したい」そんな気持ちが少しでもあれば、手にとってみることをおすすめしますよ。